ランサムウエア被害深刻 警察にも企業などから相談(毎日新聞)と対応策
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「ランサムウエア」の被害が深刻
身代金要求型のコンピューターウイルス「ランサムウエア」の被害が深刻になっている。ネットセキュリティー大手「トレンドマイクロ」によると、2020年に国内の法人からの感染報告は93件で、前年の1・8倍に上った。警察庁にも企業などから23件の被害相談があった。警察庁はサイバー空間の脅威について「極めて深刻な情勢」とし、警戒を強めている。(毎日新聞より 2021/03/04)
ランサムウェアはマルウェアの一つ
ランサムウェア(Ransomware)とはマルウェアの種類の一つになります。
※一般的には「コンピューターウィルス」などと呼ばれていますね。
マルウェア(Mal-ware)の説明を先にする必要がありますね。
マルウェアの正式名は「Malicious Software」で「悪意のあるソフトウェア」という意味になります。
マルウェアは悪意を持って作成されたプログラムで、実行するとコンピューターが不正な動作を行います。
不正な動作とは
- データの改ざん
- データの破壊
- データの流出
などです。
ランサムウェアとは
スマートフォンの画面をロックして使えなくしたり(ロックスクリーン型)、PCなどに保存されているファイルを勝手に暗号化して使えなくします。(暗号化型)
仕事をしている人には迷惑ですね。携帯が使えなかったり、大切なファイルが開かなかったりします。
そして、画面のロックやファイルを元に戻すことを条件に身代金(金品)を要求します。
ただし、身代金を支払って復旧できる保証は無いと言ってもいいでしょう。
このランサムウェアは身代金要求型ウイルスともいい、電子マネーが身代金の支払いに使われています。電子マネーは受け取っても身元がばれにくいためです。
ランサムウェアの感染経路
感染経路は、主に「Webサイト」と「メール」になります。
- ウェブサイトによる感染経路
不審なURLのクリックや不正なプログラムのインストールなどで感染します。 - メールによる感染経路
不審なURLのクリックや、添付ファイルの開封などで感染します。
ランサムウェアに感染しないための対応策
当たり前ですが、「セキュリティソフト(できれば有料)」は必須で入れておくべきでしょう。
それと、メールについている添付ファイルについては十分注意して開封をお願いします。とくに胡散臭いメールについては美味しい言葉が書かれていても「不審なURLのクリックはダメ!」「添付ファイルの開封はダメ!」を徹底するようにお願いします。
代表的なマルウェア
ランサムウェア以外にも多くのマルウェアがあります。簡単にご紹介します。
アドウェア
画面に広告を強制的に表示するプログラムです。非常に鬱陶しいです。
キーロガー
キーボードで打った情報を記録して外部に送信するプログラムです。ログイン情報(IDやパスワード)を不正に取得します。
コンピューターウィルス
ファイルやプログラムに感染して、使用者に被害を与えるプログラムです。人が感染するウイルスと同じ動きをして、自分だけでなく他人のパソコンやスマートフォンなどに感染し、潜伏、発病して被害を蔓延させます。
スパイウェア
ユーザのさまざまな情報(個人情報[ログイン情報、クレジットカード情報など])を無許可で収集するプログラムです。
トロイの木馬
ギリシャ神話のトロイの木馬と同様で、安全なソフトウェアと見せかけてユーザーにインストールさせ不正を働くプログラムです。
暴露ウイルス
パソコンに格納されているさまざまな情報(メールアドレスやブックマーク、住所録、ファイル、写真など)がネット上に漏洩させるプログラムです。ネット上に公開された情報を削除するのは容易な事ではありません。
バックドア
一度コンピュータに侵入したあとに攻撃者が再び安易に侵入できる裏口のこと。
ボット
リモートでターゲットのコンピュータに不正に操作ができるプログラムです。DDos攻撃などに利用されるプログラムで、ターゲットのコンピューターは被害者が知らない間に不正に操作されて犯罪に巻き込まれます。
ルートキット
一度コンピュータに侵入したあとに攻撃者がそのコンピュータへ随時リモートアクセスや攻撃ができる悪意のあるツールをインストールすること。
ワーム
単独でネットワークの脆弱性を見つけて侵入するプログラムです。
コンピュータに感染したら処理速度が著しく低下させます。そして自分で自分の複製を作り次々と勝手に外部のコンピュータに侵入します。
ランサムウェアのまとめ
ランサムウェアに感染するとファイルなどが開かなくなり、デカデカと「金払え」という鬱陶しい画面が表示されます。仕事にも支障がでます。
セキュリティソフトをインストールインストールすることは当たり前ですが、必要なファイルのバックアップなどを常に取り、万一に場合に備えましょう。