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ハッカーはデジタルの情報から、隠された証拠を暴きます。フォレンジックCTF

ペネトレーションテスト&バグバウンティ

フォレンジックスCTFでは、「デジタル証拠を調査・解析してフラグ(flag)を見つける」ことが目的となります。

 フォレンジックスとは

フォレンジックス(Forensics)とは、「デジタルの証拠を調査して真相を明らかにする技術」のことです。
CTF(Capture The Flag)の世界では、壊れたファイル、隠された通信、謎の画像などからフラグ(flag)を探す“探偵役”として、非常に人気のあるジャンルです。
フラグは通常、flag{example_text} のような形式で隠されています。
 

フォレンジックス CTFでよく出る問題ジャンル

フォレンジックスといっても中身はいろいろ。主なタイプは以下の通りです。
1.ファイル解析
画像や文書などに隠された情報を調べる。偽装や埋め込みデータに注意。
 2.ステガノグラフィ
画像や音声にデータをこっそり隠す技術。ピクセルの細かい違いや音の波形を分析。
 3.メモリフォレンジック
実行中のコンピュータの「記憶(RAM)」をダンプして調査。プロセスやパスワードが眠っていることも。
 4.ネットワークフォレンジック
.pcapファイルなどの通信記録から、メール、ログイン情報、ファイルのダウンロード履歴を復元。
 5.ログ解析
ログファイルを使って、不正アクセスの証拠や攻撃者の行動を追跡。
 6.マルウェア解析
怪しいバイナリを調べて、何をしているのかを突き止める。逆アセンブルやデコードの知識も活用。
 

よく使うツールと基本コマンド

フォレンジックスCTFではツールの活用がカギになります。おすすめの代表ツールは以下のとおりです。
・file
機能:ファイルの正体を確認。
基本コマンド例:file target
 
・strings
機能:読める文字列を抜き出す。
基本コマンド例:strings target
 
・binwalk
機能:隠しファイルの抽出。
基本コマンド例:binwalk -e target
 
・exiftool
機能:メタデータの確認。
基本コマンド例:exiftool image.jpg
 
・steghide
機能:画像に隠されたデータを抽出。
基本コマンド例:steghide extract -sf image.jpg
 
・Volatility
機能:メモリダンプ(RAMの内容)を解析する。
基本コマンド例:volatility -f mem.raw imageinfo
 
・Wireshark
機能:通信内容の解析(GUI)。
基本コマンド例:wireshark capture.pcap
 

攻略テクニック(問題タイプ別)

1.ファイル解析の基本ステップ
file suspicious.png
strings suspicious.png | grep flag
binwalk -e suspicious.png
→ 画像にZIPファイルが埋め込まれていた、という定番パターン。
 
2.ステガノグラフィの裏を読む
steghide extract -sf hidden.jpg
→ passphrase: と出たらパスワード付きの可能性。無ければそのまま抽出。
 
3.メモリフォレンジックで“記憶”を探る
volatility -f mem.raw imageinfo
volatility -f mem.raw --profile=Win7SP1x64 pslist
strings mem.raw | grep flag
→ 実行中アプリや履歴からフラグを発見することも。
 
4.ネットワークからの復元
Wiresharkで .pcap を開き、フィルターに
tcp contains "flag"
→ 通信中にフラグが漏れていた例も多数。
 

フォレンジックスの考え方

とても大事な考え方です。
1.ファイル形式を確認する
2.文字列やメタデータを確認する
3.隠し情報がないか調べる(binwalk・steghide)
4.怪しい部分を深掘りする
5.通信やメモリ、ログを精査する
6.そして、「この情報は何を意味しているのか?」を常に考えることが重要になります。
 
 

警察でも使われているフォレンジックス

フォレンジックス:デジタル鑑識は、警察や捜査機関でも実際に使われている非常に重要な技術になります。
CTFの世界でも出題される「フォレンジックス問題」は、現実の犯罪捜査に近いケースもあるそうです。
警察がフォレンジックスを使う理由として
デジタル機器(パソコン、スマホ、USBメモリなど)は、犯罪に使われることが多くなっています。
たとえば
・サイバー攻撃(不正アクセス、ウイルス感染)
・詐欺・脅迫のメールやSNSのやりとり
・犯罪の計画や証拠のデジタルメモ
・不正送金、仮想通貨トランザクション
・犯罪に使われた映像・画像の解析
こうした「見えない証拠」を探し出すのが、デジタルフォレンジック(Digital Forensics)です。
 
 

ハッカーはデジタルの情報から、隠された証拠を暴きます。フォレンジックCTFのまとめ

フォレンジックスは“デジタル探偵”の第一歩ですね。
フォレンジックスCTFは、単にコマンドを打つだけでなく、「観察力」と「推理力」が問われるジャンルです。
簡単な問題から始めて成長していきましょう。
最初の一歩は「strings」と「file」からですね。あなたもデジタル探偵の第一歩を踏み出しましょう。