Metasploit3でハッキングの初歩から楽しく学ぶ(番外編) Kali Linuxにおける、Metasploitフレームワークのデータベースについて
Metasploitフレームワークにおけるデータベースの利用は、セキュリティテストの信頼性向上に不可欠になります。
ここでは、Metasploitフレームワークのデータベースのコマンドと使い方について説明します。
現在利用しているKali Linux 2023.4ではMetasploitフレームワークのDBの初期化はされている様子です。Metasploitフレームワークのリリースのバージョンによるかもしれません。
【注意】ここでは、Kali Linuxや、Metasploitのテスト環境は整っていることが前提です。
環境の無い方は
◎仮想環境の環境については
仮想環境(VirtualBox 7.0)にKali Linux 2023.1をインストール(手順)
◎Metasploitのインストールについては
Metasploit3でハッキングの初歩から楽しく学ぶ(1) Metasploit3の概要とインストール
https://whitemarkn.com/penetrationtest/metasploit3-001/
◎Metasploitの環境の立ち上げ方については
Metasploit3でハッキングの初歩から楽しく学ぶ(3-1) Auxiliary Modules (偵察モジュール)で何ができるのか。【スキャナー系】
こちらをご覧いただけると、テストできると思います。
Metasploitフレームワークが利用するデータベースとは
Metasploitフレームワークが利用するデータベースは、通常、PostgreSQLと呼ばれるオープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)を使います。
Metasploitは、このデータベースを使用してセキュリティテストやペネトレーションテストのために収集された情報や結果を格納し、管理します。
PostgreSQLは安定性が高く、豊富な機能を提供するデータベースシステムであり、Metasploitに統合されることでセキュリティテストの効率と信頼性を向上させています。
MSFDBとは
msfdb(Metasploit Database)は、Metasploit Frameworkが使用するデータベースに関する操作を管理するためのコマンドラインユーティリティです。
このユーティリティを使用することで、データベースの初期化、接続、停止、アップグレードなどの操作を行うことができます。
MSFDBのコマンドについて
コマンドの詳細は以下の操作で表示できます。
・データベースを操作するコマンド一覧
“sudo msfdb"
コマンドの使い方
・データベースを起動して初期化する
“sudo msfdb init"
# start and initialize the database
・データベースを削除して再初期化する
“sudo msfdb reinit"
# delete and reinitialize the database
・データベースを削除して利用を停止する
“sudo msfdb delete"
# delete database and stop using it
・データベースを起動する
“sudo msfdb start “
# start the database
・データベースを停止する
“sudo msfdb stop"
# stop the database
・サービスのステータスをチェックする
“sudo msfdb status"
# check service status
・データベースを起動して msfconsole を実行する
“sudo msfdb run"
# start the database and run msfconsole
Metasploit3でハッキングの初歩から楽しく学ぶ(番外編) Kali Linuxにおける、MetasploitフレームワークのDBの初期化についてのまとめ
Metasploit Frameworkのデータベースは、セキュリティテストやペネトレーションテストのための情報を格納する中心的な要素です。msfdbコマンドを使用してデータベースの初期化、接続、管理を行い、エクスプロイトの結果、セッション情報などを集約し、後で分析や報告に活用します。
データベースの適切な操作は、Metasploitを効果的に利用するために重要であり、セキュリティプロフェッショナルが脆弱性の評価やテストを行う上で欠かせない機能となっています。